まずは、学校にいくことが前提
プロフィールのところやら、いろんな記事で書いていますが、当ブログは、全く絵画の保存修復について学んでいない人が「絵画の保存修復家」になるためのブログではありません。
かつてならいざ知らず、近現代において、保存修復の専門関係になるには大学などで専門の知識や技術を得ていることが前提です。
是非こんなブログではなく、きちんとちゃんとした本を読んで、是非各種学校に行って下さい、というのが前提ですよ(^^;)
とはいえ、日本でも海外でも、「学校」を出たくらいでは残念ながら保存修復家にはなれません。(大学勤務の際、入試相談でよく訊かれた質問であると同時に、答えを窮していた質問ではありますが…。実際、ただ文学部を出ても、法学部をでても、医学部をでても、それだけでは「その専門家」にはなれない現実と同じです)
それでも、「学校」で知識と技術を学んでいないことには、スタートラインにすら立てません。また、実際いかなる学部でもそうかと思いますが、同級生が皆、同じテンション(修復家になりたい!という熱意)でいるわけでもなく。周りのテンションに振り回されて、熱量が保てなくなったり。
また、実際入ったら「違った…」とか、「向いてない…」とか。
卒業後、修了後も「私はこれを仕事にするんだー!」といえる学生数はそんなに多くはないでしょう。
どんな人にむくんだろう?
正直なところ、ひよこのオスメスの選別のように、個人的資質に対し「向く」「向かない」は、明言できません(汗)。
あくまでも過去に教員もやっていた一修復関係者の意見として、「対高校生(大学入学希望者)」に関してだけでいうならば、以下のような感じでしょうか。
「熱中(集中)できる人」
「わかろうと努力ができる人」
「自分から他人にわからないことを尋ねられる素直さのある人」
総まとめすると、「就きたい職業に関わることをちゃんと知りたい!」「その職業について、ちゃんと仕事を遂行するためには、学校でやることは基礎で、重要なことなんだ!これくらいできないと好きな職業につけない!」という理解や気持ちがあると、上のような性質をもってして勉強するよね、ということになります。
だって、「高校生」とか「大学生」って、本当にインプットし放題じゃないですか。
「僕(私)は~が苦手だから、下手だから、わからないから」をお題目として唱えている限りは、確かに「向かない」です。
だって、どんな仕事でも、専門職の人にだって、必ず「初めて」の時期があって、その時期には「下手」で「苦手」で「わからない」って思っていたけど、必死になってできるようになった過去が絶対あるからです。
「どうしてもこの職業に!」という人もいれば、あるいは「これができないと、明日のごはんが危うい!」と必死で学んだ大人もいるかもしれません(苦笑)。
「今はそれができなく」ても、「いつかうまくなるんだ、わかるようになるんだ」って頑張れる人、努力できる人、集中できる人、人に「どうしたらいい?」って聞ける人、そういう人が、うさぎと亀の亀のように、最終的にはきちんと目的を果たすと思うのです。いかなる専門職でも。
そういう意味では、いかなる職業でも、「わかりたい、わかろう!」「できるようになりたい!練習しよう!」が持てるだけ、その職業に就きたいとか、あるいは人によっては名誉(?)とか生活のためであっても、そこに注げる心情のようなものがどれだけあるのか次第かなと考えます。
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