先日羽黒・芸術の森-今井アートギャラリー-に行って参りました。
このギャラリーさんは、「山形県鶴岡市羽黒町仙道字一本松5-175」にあります、洋画家の故・今井繁三郎氏の作品のみならず、個人の収集物などを収納・展示することを目的とした個人美術館です。
もともとは画家・今井繁三郎氏ご自身で某豪商の土蔵を買い取り、自宅の庭に会館したのが始まりの美術館だそうです。
山形県の小さめ美術館などの「あるある」ではあるのですが、この美術館も1年間の間に閉館してしまう時期がございます。すなわち、会館しているのが4月末頃から11月末ごろまでなのです。
雪深い山形県だからこそ、冬季は閉まってしまうという美術館に、今回たまたまお伺いする機会がありました。
伺ったのはこの10月最後の日曜日。このギャラリー付近は庄内柿の果樹畑がずっと広がるのですが、ちょうどその収穫の時期でした。
正直果樹などにあまり詳しくないブログ主は、柿の木は漫画「サザエさん」にもあるように、「高いところの実を取る道具」が必要になるような、背の高い木になると思いこんでおりました(実家の近所のお家の柿の木も背が高かった。^^;)。ですので、運転しながらあちこちでなにかオレンジ色のものを収穫する姿を見ながら「みかん」だと思いこんでおり、ちょっと恥ずかしかったです。
ちなみにこの庄内柿は「平核無(ひらたねなし)」という品種だそうで、その字のごとく種がないのだそう(こういう植物って、どうやって種なくしてどうやって増えていくのでしょうね??)。可食部が多くて、よいですね(^^)。
そんな柿の果樹畑に囲まれたギャラリーは、ちょっとした隠れ家的な感じにたたずんでおりました。
ブログ主は完全なるお愉しみにためだけにお伺いしたわけではなく、今回はお仕事が理由だったのですが、それでもすごくよい時間を堪能させていただきました。
主に調査をさせていただいたのは、「アートギャラリー」部分。通常故今井氏の作品やコレクションを展示・保存しているだけでなく、貸しギャラリーとしても開かれている部分です。
外観は完全に蔵ですが、中はおしゃれかわいいレトロ調になっています。
このギャラリーを運営しているのが、画家であり、この美術収蔵館を会館した今井繁三郎氏の親しいご親族で、今井氏との深い関わりから、「今井氏の意思」などを踏まえつつ展示・保存・運営をなさっている模様。
画家今井氏ご本人が会館されたころ、そしてその次代のご親戚が運営されていた頃は、作品の展示保存およびコレクションの展示で回していたのかな。
その後現在のご親戚に代替わりされて、本当に文字通り試行錯誤されて、貸しギャラリーは勿論、いろんなイベントを頻繁に催している模様。なんといいますか、このギャラリーを中心に、ジャンル問わずの様々な方が交流しているように見えました。
私は館におけるご不安な点をお伺いにお訪ねしたのですが、運営されているご親戚の方の色々な熱い想いをお伺いする機会ともなりました。また、運営されている方の想いは勿論、ものすごいバイタリティでの頑張りが回りにも伝わるからこそ、その影響が周囲にも伝わっているのかなぁという印象がありました。
正直、本当に小さなギャラリーで、隠れ家的なため、その地域住民あるいは今井繁三郎の大ファンでもないと、最初はなかなか来館するきっかけがつかめないかもしれません。恥ずかしながら、私も自身が「免許を持った、車を持った」という段階だったからこそ、ある程度の気楽さをもってお伺いできたという感じもあります。
ただ、これは私だけでなく、多くの方がそうらしいのですが、「一度来ると、また来たいと思うギャラリー」なのだそうです(^^)。
堅苦しくなくて、懐かしみがあって、ほっとするような、ゆっくり時間を過ごせる、そういう意味でも隠れ家的な場所なんでしょうね。また、おそらく故今井繁三郎氏ご自身の雰囲気がそういう方だったのではないかと、ご親戚にあたる運営者の方のお話をお伺いしながら思いました次第です。
なお、このギャラリーのお隣(?)には、故今井繁三郎氏の元お住まいだった建物を改装したレストランもあります。私は用事がありまして入ってはいないのですが、外から眺める分にはやはりギャラリー同様に雰囲気のあるものでした(^^)。猫さんも、レストラン内にいるご様子です。
11月19日には、イベントで森林散策とピザ作成がある模様。この他にも11月中には色々イベントがあるご様子ですので、もし気になられた方がいらっしゃいましたら、色々検索してご覧ください( 羽黒・芸術の森-今井アートギャラリー (imaimuseum.net) 外部リンクです)。
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