当ブログの目的
当ブログを読む前に、何か変な期待をさせてしまうと
いけないので先に書いておきますと、
このブログを読んでも修復家にはなれません(汗)。
あるいはこのブログを読んで、「自分の家にある作品を自分で手入れしよう」とか、
それも不可能なことですので、実行しないでくださいね(汗)。
先の私のプロフィールのとおり、近年修復家になるには
大学および大学院(日本の場合は専門学校含む)に
行く必要がありますし、大学や大学院に行ったら「修復家になれる!」ではないのは、
例えば医学部や法学部で考えてもご理解いただけるかと思います
(大学卒業後、独り立ちできるにはそれなりの研修期間や実務経験などが必要となります)。
「え~、じゃあ、なんのためのブログなのよ~」と
お思いになられるかも…と思いますが、、
- 自分自身でも学びなおすために(いかなる職業でも「これで学びが終わり!」ということはなく、「わかった!」と思ったことを再考することで得られることもあります)
- 絵画の修復に関する興味を持ってもらえたらという気持ち
- 絵画の修復に関して理解が広まればという希望
というのが原点としてあります。
ただ、特に3番目なんかは、
私が大学で教鞭をもっていた際に学科内共通授業で必ず言っていたことに基づきます。
すなわち、「作品を守る人は、学芸員や修復家だけではない」ということです。
これを詳しく話すと授業一コマ分の話になってしまうので、割愛ですが(^^;)。
作品が半永久的に守られるのは、専門家だけの努力だけではどうにもならず、
地域住民、市井の皆様のご理解とご協力あってですので。
さらにいいますと、具体的に市井の方に何かをしてもらおう!というのではなく、
周囲の方々が「知っている」ことが作品の助けになると考えているためです。
「知ってい」れば、医学と同じに「知識も経験もない」人が「触ったり」、
そういう方に「依頼せ」ず、「専門の修復家」に依頼することでしょう。
また、「知っている」ことで、作品への見方・取り扱い方も変わるのではないかと
思っています。
なお、すでに「修復に興味」があって、「受験」のために、「学校のレポート」のために
ここにたたどり着いてしまった学生さんがいましたら、
是非当ブログをはじめとしたネット情報ではなく本を読んで下さい
(こんなブログを立ち上げておいて、矛盾しますが。汗)。
「受験希望」の方におかれましても、保存修復の世界はイメージと本当に違うので、
「入学してから後悔」よりも、「どういう職業か」を理解するために是非
本を読んでいただきたいです。
学生さんには、大学で教えていたころから言っておりますが、
「ネット、特にブログは参考資料にはならない」ので、卒論やレポートに使わないように
お願いします。
お勉強の「たし」くらいにご利用ください。
基本ゆる~っとした更新を考えております。
よろしくお願いいたします。