毎度毎度同じシリーズ内で同じ文言を繰り返してはおりますが、前置きとしまして、この用語シリーズはブログ主が海外の大学で留学していた際に、授業でいただいたプリントの翻訳となります。西洋絵画を構成する素材の一つである絵具を理解する足がかりの一つとして記事にしております。海外の大学のプリントではありますが、こんなこと理解する必要があるんだ~くらいの体感もしていただけるかなと思いつつおります。
また各記事にくり返し書いておりますが、このシリーズは翻訳であることから、文章として固い感じがあるだろう部分、あるいはわかりにくいがあります点、改めまして先にご了承くださいませ(ぺこ)。顔料や絵具に関しましては、現在やっている【用語】シリーズに関わらず、すでに過去の記事で何度か書いている部分もありますので、そちらもご覧いただけるとわかりよいのかな…と思いつつおります。
本日も結合剤・希釈剤の中でもプロチドとアルブミノイド関係、つまりゼラチンや膠関係のお話をしています。この記事で3つ目です。この膠関係の最初の記事や直近の記事なども、もし気になられましたらご覧ください。
プリントの本文:結合剤と希釈材10:プロチドとアルブミノイド素材3
ゼラチンは写真用ゼラチン(分子量5000~15000)や食品用ゼラチン(分子量20000~100,000)と同様に高い分子量を持つ「最高級」の獣皮の糊となる:加水分解のやり方に応じた(エステルに対する水の作法)多少抜本的な方法に由来する:ゼラチンは強烈ではない接着力を持つ
動物膠は大変粉々な上、不純物の混ざった製品(分子量10000~40000)です。ゲルを形成するには分子量20000もしくはそれ以上を要する。
魚膠は魚の皮もしくはそのほかのクズを弱酸性のお湯で抽出して得られたものである。特に有名な魚膠は、チョウザメの浮袋(ある種の魚の腹部に位置する袋)から作られたものである。獣皮の膠より接着力は弱いが、大変しなやかである。今日本当の魚膠を見つけることは大変難しいため、板状や粉状、ビーズ状の魚膠ではなく、膜状のものを購入すべきである。しかし半透明の膜状のもの(乾燥した浮袋)はわずかにしなやかである。
プリント本文
Les gélatines seraient les colles de peaux “haut de gamme” à haut poids moléculaire comme les gélatines photographiques (PM 150 000 à 50 000) et alimentaires (PM 100 000 à 20 000): dépend de la manière plus ou moins drastique selon laquelle on pratique l’hydrolyse (action de l’eau sur un ester) : elles ont un pouvoir collont moins prononcé.
Les colles animales sont des produits beaucoup plus fragmentés et impurs (PM 40 000 à 10 000). Pour la formation du gel, PM⋗ou=à 20 000.
La colle de poisson est obtenue par extraction à l’eau chaude faiblement acide des peaux et autres déchets de poissons, y compris les arrêtes. Des colles particulièrement réputées sont fabriquées à l’acide des vessies natatoires d’esturgeons (poche située dans l’abdomen de certains poissons). Légèrement moins collante que les colles de peaux, mais beaucoup plus souple. Une vraie colle de poisson, aujourd’hui très difficile à trouver, doi s’acheter en “membranes”, non sous forme de platiques, de poudre ou de perles, mais sous la forme de fines membranes translucides, légèrement souples (vessies natatoires desséchées).
本日のまとめ
ヨーロッパでは、本当によく魚膠を使う反面、日本でチョウザメ膠をはじめとした魚由来の膠(他接着剤含む)を手に入れることは本当に困難です。
プリント本文では浮袋の状態のものを購入すべしとありますが、それこそ日本では無理で、現状だいたい粒状や薄膜状のもの(魚由来の食用ゼラチンの輸入品)くらいが手に入れられるせいぜいのものかもしれません。
もし繊維状態のもの(浮袋状態)でもここなら日本で買えるよ!という情報があればお教えいただけたら幸いです(ぺこり)。
というわけで本日はここまで。最後まで読んで下さりありがとうございます。
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